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今日は講義がなかったので、ノーフォーク州の州都・ノーリッジまで足を延ばしてきました。
ケンブリッジから東へ列車に揺られること約1時間半。
正確には、ノーリッジからバスで40分の街、アイルシャム(Aylsham)、さらにそこから徒歩40分の位置にある、ブリックリングホール(Blickling Hall)へ。

しかし、初めて訪れる土地だけあって勝手がわからず、アイルシャムまで行くのも一苦労。
先ずバス発着所がなかなか見つかりません。
さらに乗ったはいいものの、こちらのバスは「次は○○に停車します」なんて日本のようなアナウンスはないので、うかうかしていると降りるべきバス停に停車せずに通り過ぎてしまうおそれもあります。
周りは田舎の田園風景、バスの頻度も少ないようなので、降りる場所を間違えると大変です。
たまたまアイルシャムまで行くというご老人が乗ってきたので、これ幸いと道連れに。

漸く到着したアイルシャムは、人口数千人(いるのか?)という小さな街。
DSCF1765.jpgDSCF1768.jpg
ナショナルトラスト(文化史跡保護団体)のガイドブックには、徒歩で行ける、とありましたが、これは・・・なかなか厳しい。
街の中心部から少し離れるとすぐに広がる田園風景。
ホールまで道があればいいのですが、車道以外は、トラクターで申し訳程度に「道らしきもの」を作った程度の畦道しかない。
さて、歩くしかないか、と思っていたら、新年早々運がいいのか、先ほどバスで道連れになったご老人がひょっこり現れて、家までの途中だから乗せてやるぜ、ということに。
しかし、ご老人、あなたが今乗り込もうとしているそれは、トラクターというのではないですか・・・?

そんなこんなでたどり着いたブリックリングホール。
DSCF1771.jpgDSCF1780.jpg
田園風景の中にあるにしてはしっかりと手入れされた芝生と生垣。
実はナショナルトラスト所管の史跡を訪れるのはこれが初めてですが、なかなかいい仕事しますな・・・。

さて、このブリックリングホール。
17世紀のジャコビアン様式の建築として有名ですが、アン・ブーリン(Anne Boleyn)の生家でもあります。
アンはヘンリー8世の2番目の妻として、そしてロンドン塔で姦通罪の咎により斬首刑に処されたという点で知られています。
怪談話として、ブリックリングホールにロンドン塔から首なし御者の駆る馬車(もちろん馬も首なし)が現れるとか。
馬車に乗っているのは首を膝に抱えたアン・ブーリン。

さて、恒例(?)の歴史の時間。

ヘンリー8世はもともとアラゴン出身のキャサリンを王妃としていましたが、子供は女児のみで男児に恵まれませんでした。
キャサリンへの愛も冷めたヘンリー8世はキャサリンの侍女、アンを見初め、キャサリンと離婚し、アンを王妃にしようとします。
しかし、ヘンリー8世の離婚申し立てに対して、ローマ法王庁は最後まで許可を与えず(カトリックでは離婚は認められない)、ヘンリー8世はローマ法王庁との関係を断ち、自ら政治的・宗教的指導者となることを決意します。
英国国教会誕生です。
こうしてヘンリー8世は晴れてアンを王妃に迎えますが、アンもまた女児を産むも男児に恵まれず、キャサリン同様にヘンリー8世の愛を失うことになります。
新たにジェーンを王妃に迎えたヘンリー8世は、アンを姦通罪(冤罪とされる)によりロンドン塔に幽閉、斬首刑に処します。

ジェーンは念願の男児を出産しますが、3王妃が産んだ子供たちの行く末を見ると、歴史の皮肉を感じずにはいられません。
ジェーンの産んだ男児はヘンリー8世の死により9歳という若さでエドワード6世として即位しますが実権を摂政に握られ、自らも15歳の若さでこの世を去ります。
キャサリンの産んだ女児はエドワード6世の跡を継ぎメアリー1世となりますが、圧政を敷いたということで「ブラッディー・メアリー」と呼ばれます。
さて、アンが産んだ女児はというと、これが史上屈指の偉大なイングランド王、エリザベス1世です。
どこでどう転ぶかは分からないものですね。

こうした史跡の情報や無料入館・入園が可能となるナショナルトラスト、ご興味がある方は是非メンバー加入をご検討ください。回し者ではありませんが。
DSCF1786.jpg

この記事のURL | 2009.01.15(Thu)21:57 | Travel | Comment : 00 | Trackback : 00 | 


 
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